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2024/4/25

絵本制作インタビュー「作家が語る わたしの一冊」青栁貴史さん

青栁貴史さん

はじめて書道セットをあけたワクワクを楽しい絵本に!
『すずりくん 書道具のおはなし』

製硯師の青栁貴史さん。普段はすずりを作る職人ということもあり、絵本を作るのはもちろん初めて。そのぶん、他にない熱意のこもった楽しい絵本が生まれました。それが『すずりくん 書道具のおはなし』です(以下『すずりくん』と略記)。
登場するのは、すずりの妖精!? 新学期を迎え、お子さんたちがこれから書道に触れる機会ができるタイミングで、お話をお伺いしました。

青栁貴史( あおやぎ たかし)

1979 年 2 月 8 日 東京都浅草生まれ。浅草で 80 年続く書道用具専門店「宝研堂」の 4 代目。16 歳より祖父・青栁保男、父・青栁彰男に作硯を師事。日本、中国各地の石材を用いて、各時代に対応した硯式(硯の製作様式)の硯を製作。さらに、修理・改刻・文化財の復元・復刻製作に従事している。20 代より中国大陸の作硯家との交流を経て伝統的硯式の製法研究、現地石材調査を続けている。技術の継承だけでなく、2000 年続く硯芸術の熟成を目指して新たな硯式の提案を自身の作品を通じて発表している。一方、地球外の石(鉱物)を用いた硯製作など、硯に対して未知数の素材開拓も続けている。社会活動として学校などでの講演を通し、日常生活における毛筆文化の復活に注力。

はじめての絵本 おどろきの制作

── 『 すずりくん』は、子どもたちや学校現場、そして書道界から、好意的な反響をもらっております。青栁さんの初めての絵本ですが、手掛けられていかがでしたか?

絵本の製作は初めてでしたので想像以上に難しいものでしたが、とても楽しい時間でした。画家、デザイナー、編集者、絵本作りのプロの方々の技と知恵に支えてもらいました。ぼくは構想、文章、全体を担当しましたが、良い絵本を作るんだというチームのみなさんの思いをもらってはじめて形になりました。絵本製作は学ぶことがたくさんあり、ぼく自身がなにより成長させてもらえたように思います。

文章が最終的に形になったときには、最初に編集の方と打ち合わせしてから、2年以上も経っていました。
絵本ということで、はじめは童話のような、優しくあたたかいイメージのものをぼんやりと考えていました。今思うと絵本で伝えるということを安易に考えていたのだと思います。ぼんやりした考えを鮮明にして、「伝えたいこと」を掘り下げるために、疑問をもち、書き直し、考えをまとめることは答えが分からずとても難しいものでした。

── 絵本に込めた、その「伝えたいこと」とはなんでしょう?

編集者との打ち合わせの初回、ぼくは、「デジタル化、SNS の普及で情報速度のはやい現代社会、毛筆のある生活に目を向けてもらい、アナログといわれるものがもつ良さを伝えるような絵本ができないか」、そんな話をしました。 「ただ字に自信がないし、いまは時間も余裕もないな」と言われる方も多くいます。そんな方に、ぼくは次のようにお話ししていました。
たとえば綺麗でない字だったとしても、筆で書いた文字は人柄が宿りますし、より真心が伝わります。想いの角度感といいましょうか。毛筆を使う場合はよく考えて丁寧に書くことが多く、情報の質や密度はSNS のやりとりと違ったものになります。ハガキ1枚分くらいなら、水を硯に5、6 滴落として墨をするだけでも十分な墨液が得られますし、多くの方が思っているより時間もかからないものです。
たとえば頂き物へのお礼のメールの場合です。気づくと長文になっていたことはありませんか? 場合によっては30 分以上もパソコンの前に座っていることもあります。十分に想いを伝えようとするあまり、かえって相手に迷惑かなと迷うこともあるかと思います。でも、筆で書いた文字は短い文章でも、心をこめられたと実感ができると思うのです。効率を求められる現代人だからこそ、筆は頼もしい存在になるのではないでしょうか。
筆のある暮らしは、あわただしい生活に落ち着きも与えてくれます。何より、日本においても伝統文化です。だからこそ、子どもたちにも興味を持ってもらいたかった。
編集者も「なるほど」と聞いてくれていたのですが、想像もしていなかったことを言われたんです。

── どんなことですか?

子どもたちは、大人に言われなくても、「お手紙を書いて楽しんでいる」というのです。
たしかに小学校の教室では、様々なペンやシールを駆使した手紙の交換文化が健在で、活発に行われています。手書き文化が遠のいてしまったのはむしろ大人の方だったことに気付かされたのです。
では、子どもたちの世界に毛筆の面白さを伝えるにはどうしたらいいのだろう、何を伝えればいいのだろうと考えてみても、なかなか答えが見えてこないのです。これが絵本の難しさなんだと痛感しました。

── それでも絵本を作って、子どもたちに届ける必要を感じられたわけですね?

ぼくは小学校に講師として呼ばれることがあって、すずりや道具の使い方を教えたり、書道の文化についてお話ししたりする機会がありました。そんなときに、興味を持ってもらえる導入になるような本がほしいと思っていました。
多くの子どもたちにとって、綺麗な字を書くことに挑むことは面白いものでもあるのですが難しいものです。字を書くことそのものが苦手な子もいます。書道の文化の話も難しく受け取られてしまうことも少なくありませんでした。
「難しい」イメージから、「なんだか面白い世界だ」と思ってもらえるきっかけがないかとを考えていました。
また、すずりについては使い方や素材を知らない子が割と多いことにも気づかされました。中にはすずりがとけて黒い墨汁になると思っている生徒もいました。従来の石が材料の硯を知らない子どもたちがいるのです。道具についてもう少し伝えることはできないか。
絵本は良い手段に思えるけれど、何を書いたらいいのか分からない。 手がかりのない、暗闇にいるようでした。

  • (最終の校正紙)

道具たちを主人公に 楽しさを伝えたい

── それが2年間の暗中模索なんですね。

多くの絵本を参考にさせてもらって、編集者といろんな案を出し合いました。子どもたちと河原で石を拾って実際にすずりにしてみる写真ドキュメントとか、動物たちが自分の毛でお手紙を書く童話だとか。
けれでも、どれも決定案にはなりませんでした。編集者からは、「筆で書く体験の真ん中に迫りたい」と言われたんです。

この頃になると編集者も普段から筆を使うようになっていて、ぼくの作ったすずりを見に工房に足を運んでくれました。個人的にすずりや道具に興味を持たれていたようです。そんなある日、彼が「道具が詰まった書道セットを初めて学校に持っていった日は、すごくワクワクした」と話されたのを聞いて、「それだ!」と思ったんです。
新品の書道セットを初めてあけたときのワクワクを形にできないだろうか。
日ごろ見慣れない道具が目の前にある、あの「新鮮でワクワクした気持ち」を絵本にしよう。自分たちの手元にある道具たちが、目の前で動きだして語ってくれる、そんな絵本はどうだろうか。筆で書く体験の真ん中にあるもの、それは、「楽しい」という気持ちなんじゃないか。そう気づいたあとは、自然と絵本の内容が固まっていったのです。

  • (ラフ)

── 楽しさを伝えるものにしたいと。

子どもたちは文字や絵を書くとき、純粋に道具を楽しんでいます。筆であれば穂先の弾力を感じながら太い線、細い線。クレヨンであれば力の入れ具合で変わる色の密度や濃淡でできる表現を工夫しています。字も絵も同じように道具との対話を楽しんでいます。ぼくも子どもの頃、そうだったように思えたんですね。
仮に道具に視点を設けたら、ぼくたちが「書く」ことを楽しめるように、道具たちは書く文化の中で成長し、ぼくたちの「楽しい」気持ちに寄り添ってきてくれています。
子どもたちに道具たちが自己紹介をして、道具たちとの対話のきっかけを作ってみよう。
「楽しい」が膨らむお手伝いができるんじゃないか。
それが絵本の中心になったんです。
道具の自己紹介なら、すずりの職人としてぼくの経験や知識がお役に立つかもしれない。
すずりの作り手のぼくだからこそできる本だと思いました。

── 「 すずりくん」の役回りが、すずり職人ならではの発想と感じました。

絵本内では「すずりくん」がキーパーソンになっています。ぼくにとってはすずりはもっとも身近な存在だったので語りやすかったのですが、それがかえって絵本内で扱うキャラクターのバランスで悩むことになっていました。そんな時編集者に「本編でただの石でしょ?」のように聞かれる「不思議な存在」として、謎を解いて掘り下げていくのはどうかと意見をいただきました。
絵本は文章量や情報量に制限があるので、すべての道具を掘り下げることが難しかったのですが、こうすることでピンポイントでも掘りさげていくことができますし、職人としての知識も活かすことができたのではないかと思っています。

  • (ラフ)

絵本の難しさ 学術の扱い

── 中川学さんの絵は、青栁さんのリクエストですか?

絵本のおおまかな構想が固まるのと同じ頃、ぼくからお願いしました。
墨を磨って筆をとり手紙をお送りすると、すぐにご快諾くださる旨のお返事をいただきました。「ご覧のように筆が得意とはいえず、画風もPC を用いてマウスで作るものですが、わたしでお役に立てるならば」とありました。
すずりくんの絵は中川さんにお願いしたいと思っていた最大の理由がここにありました。お寺のご住職という、伝統を背負う立場にありながらも、新鮮で新しい画風を確立されていらっしゃるのです。それでもなお伝統的な美しさや親しみやすさがあります。なにより、今回は精密描写を用いた図鑑や辞典と違い、ディフォルメしてわかりやすくし、テンポよくいっきに読み終えることができる状態を目的地に設定していました。これは読み聞かせの現場での訴求点を満たすために大切な点でした。説明的に伝え過ぎず、大きなイメージとして読み手に働きかける。ぼくが中川さんの作風に感じていたチカラでした。
作画がスタートすると道具たちには手足が付き、昔の日本の衣装を着てしゃべりはじめ、登場する子どもたちの心境が変化していく様が描かれていきました。

ディフォルメに長けた中川さんなので、作画はおおまかな想像で描かれているのかと思っていたのですが、「子どもたちの書道セットを買ってみたのですけど、もう少し詳しく観察したいので筆墨硯紙ひつぼくけんしの資料をお送りいただけますか」とご連絡を頂いた時に、イメージを伝えるためには本質の理解があってこそのディフォルメなのだと気付かされるやりとりがあったのを覚えています。また道具だけではなく本文中の「鳥」や動物の絵はチームの中でも共有課題でした。例えば絵と漢字の関係をあらわす場面で描かれる「鳥」です。この字の由来では、日本の子どもたちが、鳥と聞いてすぐに思い浮かぶものでないといけなかったのです。身近にいて、鳥らしい鳥である、その「なんでもなさ」がこの絵には必要でした。
ニワトリ、タカ、ハト、カラス、現実にいない鳥、様々な案が出ましたが、本作ではスズメのデザインが採用されています。ここで決定に至った中川さんの言葉がありました。
「スズメを見て日本の多くの子どもたちは、鳥をイメージしやすいと思います」
絵本で伝えることの難しさを学んだ瞬間でした。子どもたちが鳥と認識できる。他を想像しにくい。このコマを読み聞かせる数秒を想定して、イメージを絞り込んでいく。絵本製作は現場にどれだけ想いを寄せることができるか、こちらの考えでそこから離れてしまわないことが大切でした。

── 絵本ならではの工夫があったんですね。

もし、この絵本の読者層として、小学校低学年以下の児童が対象外だった場合、違う見せ方もあったかもしれません。ページ数を増やし、学術的内容の肉付けを施すことも検討できました。実際に製作中、説明用のあとがきや後記を設けて本編でディフォルメした部分の詳細情報を辞典のように追記するのはどうかという議論もありました。
しかし、この本の使用環境は保育園や幼稚園も多く想定されていました。現場の先生が読み聞かせをしやすく、また園児の好奇心をくすぐる内容に落ち着くための総合演出はたしかな正解が見えにくい難題でした。
文字数やページ数、絵の内容にも制限が出てきます。難しくなりがちな情報を、難しく感じさせない工夫が必要でした。注釈を多く入れるのはどうかということも考えましたが、編集者からは、「読み聞かせでどこを読めばいいかわからなくなったり、すべて読み聞かせようとする人もいるので、可能な限り減らしたい」と言われました。ページ数を増やして追記するのではなく、扱う情報の本質から離れずにいかにコンパクトにまとめあげるかについて議論を重ねました。

例えば、紙についてです。本作では「日本の和紙」と「中国の宣紙」の区別、解説をせず、紙のキャラクターが演じて製法をイメージとして伝えています。実際の和紙の製法を詳細に語ることができないのが個人的に悩ましいところでした。
というのも、和紙作りもその内容は非常に面白く、ぼくものめりこみ2000 年から2006 年にかけて中国へ石の買い付けに行きながら足をのばして、安徽あんき省の工場に通って製紙技術について教えをいただいていました。とくにぶね内の紙料粘度を一定に保つために加えるトロロアオイ( タモ) は奥深いものでした。( 中国では当時、日本同様のトロロアオイではなく別の植物が使われていました。早朝、谷を下って伐採しにいくのですが、蛇の多いエリアで緊張感のある作業でした)

  • (中国の紙工房)

製造時の安定性に不可欠なものではあるのですが、生ものである性質上、季節的影響を大きく受けるものでした。夏場は粘りがなくなり扱いにくいうえ、紙の硬さや白度にも影響を及ぼし、独特な匂いの原因にもなっていました。2000 年代にはこうした天然材の不安定さの解消を目的に「天然タモ」と並行して「化学のり」が粘材として使われていますが、こうした代替原料も一長一短で万能ではなく、工程のひとつを取りあげてみても天然素材と気候環境に向き合う製紙業の難しさを知ることができます。
そして絵本作品内でトロロアオイについてどう表現するかもチームの議題にあがることになります。「解説が要る表記を使ってでも細かく伝える」のではなく「難しい表現がなくても伝わる」表記の着地点を目指し、山梨、四国、中国大陸の産地現場の方々のご意見も取り入れながら進めていきました。
地方、現場によって様々の名称がありますが、現在でも「トロロアオイ」「タモ」「のり」「粘材」と呼ばれ、慣習的には「トロロアオイ」や「タモ」と呼ばれることもあります。また和紙の作り方にまつわる文献では「楡( ねり)」と表記されていますが、いずれも専門的な用語では、絵本での実装をシミュレーションすると小学校低学年、とくに園児への読み聞かせにはハードルの高いものでした。

最終案として本作では「のり」の表記が採用されています。とろみがつく状況をイメージできて子どもたちにとって、生活の中にあるごく自然な言葉を探しました。そのようにして、使用する言葉をひとつひとつ選び、組み立てていきました。
実際に漉き槽で紙を漉く際は、竹を編んだすだれのようなを、けたにはめて使いますがいずれも固有名詞への解説が必須であるため、本作では「あみ」と表記しています。液体状のものをすくいあげる時に使っている場面がイメージでき、園児でも理解しやすい言葉を探しました。

  • (すずりになる石の採掘現場)

── 絵本は文章量や、展開も限られていますね。

そうなんです。紙のパートを例にお話しすると、例えば紙料がこうぞの場合の一例ですが、伐採後の楮を蒸したのち黒皮を剥ぎ、苛性ソーダで煮てから、水に晒してあくを抜きます。丁寧に不純物を取り除いた繊維を綿状になるまで叩き、ビーターにうつし攪拌かくはんして繊維の分散を行います。できあがった紙料と水とタモを漉き槽で混ぜ、紙料濃度をコントロールしながら簀桁すけたにはめた簀で汲み上げ、1 枚ずつゆすりながら漉いていきます。漉いたばかりの紙は濡れているので、圧搾して水分を抜くため、漉いた紙は紙床に重ね、重りやジャッキで脱水処理をします。最後に1 枚ずつ熱した鉄板や漆喰セメントに貼り、刷毛で乾燥させます。
紙の内容によってはさまざまな原料があり、それに合わせた処理法が多数あるのですが、出来上がる工程を本作絵本内で網羅することは事実難しいものでした。とくに絵本は1 人読書だけでなく、読み聞かせの状況が多く発生します。読み聞かせは読み手と絵本の距離も大切で、小さすぎると見えませんし、展開が多いと、意識が追えなくなります。絵の大きさと情報量にのぞましいボリュームがありました。

  • (ラフ)

いま思うとぼくの製作した初稿は、読み手の方々への寄り添い方に誤解があったように思います。情報をこと細かく伝えようと専門用語を多用していました。編集者の方に学術本と創作絵本の違い、それぞれの長所と特徴を教えていただけたことで、絵本を通した読み手の方々への向き合い方を学ぶことができたのだと思います。
絵本だからといって稚拙になっていい理由はなく、質をさげないために、絵本全体を通して様々な分野で活躍される先生方のご指導をいただきました。学芸員の先生、書家の先生、大学教授の先生、また実際に教育現場で使われる小学校、幼稚園の先生方のご意見を頂戴しながら、着地点を探していきました。
この絵本の役割は、書道の世界に入るための、楽しい扉の一つにすることであり、そのために工夫は必要だと考えたのです。

反応が本当に嬉しかった

── こうした工夫が受け入れられ、書道界からの反響も届いており、さまざまな意見交換ができています。
青栁さんがそれだけの想いを絵本に込めたからだと思いますが、反応はいかがでしたか?

ありがたいことに、発刊以降多くの教育現場から好意的な反響をいただいております。保育園では書き初めの時に読み聞かせをしたところ、子どもたちが喜び好評だったと聞いていますし、小学校では、授業のはじめに絵本を読むことで、子どもたちの関心の角度に違いが出ているそうです。また、自分から興味を持って、道具について調べる子も増えたと聞いています。
ある日、親御さんが子どもを連れてぼくのところにやってきて、「子どもが河原で拾ったこの石をすずりにしたいというのですが、どうですか」と聞いてくれたことがありました。
ぼくはこれが本当に嬉しかった。
製品として優れたすずりになる石は限られていますが、「墨をするだけ」なら、工夫すれば多くの石は「すずり」にすることができます。
「キミだけの特別なすずりにしよう」と言って、研磨をしてお渡ししました。

  • (すずりになる石を採掘調査中の著者)

別の日に、「シロクマの毛でも筆は作れるか考えたんだけど、稀少な動物の毛は使えないのでしょうか」と質問を寄せてくれた学生もいました。自分から興味を持って調べて、道具について考えてくれているんです。

デジタル化によってどこにいても多くの情報を容易に入手出来るようになった現代では、ほしい答えや意見がすぐ手の届くところにあります。検索性能などはこれからもっと便利になっていくことでしょう。
ただ、容易に入手できる答えに触れることと、興味をもつきっかけに触れて自分で調べたり考えて自ら辿り着いた答えは、同じ答えだったとしても過程は大きく違います。
「ワクワク」や「楽しい」をきっかけに興味を抱いて自発的に物事に向き合うことは、子ども、大人問わず「楽しい」もので、人生を豊かなものにしていくと考えています。

これからも絵本「すずりくん」が様々な現場に寄り添い、子どもたちの好奇心を刺激して書道や道具に触れる「楽しい」の発見に貢献できたのなら、これ以上ない喜びです。

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